コミュニケーションエラーが起きないように、
設計書から運用マニュアルまで資料作成にこだわっています。
ネットワークソリューション部
様々な資料を作成されているということですが…
はい。ひとことで「資料作成」といっても、要件定義書、各種設計書、テスト仕様書、作業手順書、進行管理表、運用マニュアルと様々な種類があります。
機器に関してはメーカーごとに、最新版の資料を確認し、導入案件に応じた形で再編集を行ったりします。
いざというときに資料が見つからない、どこに記載しているかわからない、意味がわからない、といったことがないように常に整備しています。
確かにいざというとき、資料が見つからないことによって、作業ができないのは困りますね。そして情報がアップデートされていることも大事ですが、とても大変そうですね。
そうですね。でもこの「資料を作るという業務」は、実は「ガイドラインを明確にする」ということでもあるんですよ。これらの資料ではチームやグループごとの行動や作業・責任範囲を定めたり、手順を明確に示したりもします。全員が同じルールや共通言語を理解してもらうためのものなのです。 また、契約の際の付帯書類になることもあるので、トラブル時にはエビデンスとして機能するんです。
一言一句に気を遣う必要性があることが、よくわかりました。責任重大ですね。
資料を作る際の工程について教えて下さい。
資料の書式はお客様が使用しているものをベースにすることが多いのですが、適宜使いやすいように調整しています。過去の資料の蓄積が重要で、参考になるんです。
全体の項目出し(上長に方向性の確認)
テンプレートのルールを確認
情報共有のための資料を事前に作成する(複数人で行う場合は特に重要)
作成
確認作業(上長、同僚、顧客など)
修正作業
完成
ふむふむ、最初の準備の工程が重要そうですね。
資料を作るコツなどあればぜひ教えて下さい!
まず、最初の項目出しをした時点で、上長に資料の方向性が間違っていないかどうかを確認してもらうことはとても重要なプロセスです。
次に、テンプレートは各章のタイトルや本文中の書式(フォントスタイル、サイズ、語尾のですます/だである調、句読点の使い方等)を統一することも重要です。
文中で使用する用語の定義等々も明記しておくことで、誤用や文言の表記揺らぎを防ぎ、修正の手戻りを減らすこともできますよ。
他者に直接修正させてしまうと、予期せぬ崩れの発生が起こることがあります。例えば、エクセルの改ページ位置が意図した位置ではなく、ズレたまま最終稿にされるなど、見えにくい変更点が思わぬトラブルを引き起こすこともあるのです。修正箇所の指示を受けたときは、作業は徹頭徹尾、最後まで自分の手元ファイルによる修正作業に一貫することもテクニックのひとつですね。
他にも、作業手順書やテスト仕様書の場合は、作業者から見て「作業結果可否の判断基準が曖昧になっていないかどうか」などの確認も行います。
とても勉強になります!
他に大変な部分はありますか?
資料によっても異なりますが、共通していえることは、専門家のために必要な情報、お客様にとって必要な情報、エンジニアにとって必要な情報、メーカーにとって必要な情報、などなど使用する人たちにあわせて内容を変える必要があるということです。
例えば、ITに詳しいお客様と疎いお客様に対して提出するマニュアルは、ボキャブラリーそのものから変えることもあります。紙が良いのか、PDFのようなデータが良いのか、動画のほうがわかりやすいのかなど「理解して頂きやすい手法」から考えることも重要です。
知識や作成スキルだけでなく、使用者の視点を理解することも重要なのですね。
資料を作る以外のお仕事もあるそうですね?
はい。導入作業やその前段階の検証作業と結果のまとめなども行っています。
作業手順書やテスト仕様書は自分が作業者ではない場合も作成しますが、より完璧な資料に仕上げるため、検証作業などを行なっています。
実際に自身でも作業をしながら、資料の精度をあげていく、プロとしてのこだわりを感じる瞬間ですね。
関係者からのご評価はいかがですか?
実はチェックして頂く方に、しっかりと確認のための時間を取って頂けるように、指定の納期より早めに提出するようにしています。なのでまずは、資料を仕上げる速さを評価された時は嬉しいですね。また内部チェック能力も評価頂いています。
ありがとうございました! いざという時に重要となる資料、ここまでこだわっている方がいらっしゃるということがよくわかりました!
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