メーカーに依存しない、 自由度の高い設計を実現したかった。
ビジネスソリューション部
そもそもTHTマルチコントロールHUBとは、どういった製品なのでしょうか。
電気錠、各種センサーなど、あらゆるIoT機器を統合するハブとなる製品です。
2020年に自社で開発し、製品化しました。
開発経緯について教えて下さい。
はい、最初は顧客からの「とりあえずカードによる非接触型の入館管理端末を導入したが「管理」がでできず、他のネットワークシステムとの連携性もないことに困っている」というご相談を頂いたことがきっかけでした。 入館セキュリティのシステムは世に多くありますが、各メーカーごとに制御盤・コントローラー・カードリーダーといったパッケージで販売されているため、通信仕様や規格、新しい装置や別のシステムとの連携といった融通が効かない問題があったのです。
導入当初は想定していなかった拡張性や汎用性をもたせるためには、すべての端末を入れ替えたり、独自仕様の端末から開発する必要があります。
この問題を解決するために、様々な仕様、様々なメーカーの端末との連携性を実現する、汎用型の制御基盤とコントローラーを自社開発することになりました。
このような経緯で、お客様の要望に合わせてカスタマイズもできる製品として「THTマルチコントロールHUB」が誕生しました。
ハブになる装置をつくったということですね。 これはありがたいですね。
どんなIoT機器たちのハブになりえるのでしょうか?
ハードウェアとしては、
顔認証端末
生体認証端末(指紋/網膜)
体温監視端末
電気錠/基盤
入退室者管理センサー
非接触のカード型リーダー
カードキー認証端末
監視カメラ
駐車場利用状況センサー
デジタルサイネージ
タイムカード
火災報知器
トレーニング機器の利用状況センサー
などありとあらゆるものをつなぐことができます。
これらの情報を可視化したり、スケジュール管理や端末管理を遠隔から一括で行うことが可能になるんです。当社では運用や保守も行っているので、新たな機器を増やしたいや減らしたい、設定を変えたい、担当者を変更したいなどのご要望にもワンストップで迅速に対応することができるんです。
ズルいくらいのハブっぷりですね…笑 でも確かにメーカーの事情に振り回されずに、機器の選択肢が広がるのはとても良いことですね。
他にどんな利点がありますか?
まだリリースされていない、未知の装置に対する拡張性も実現するのがこの「THTマルチコントロールHUB」です。
実はメーカーや通信規格が違うもの同士をつなぐと、通常はメーカーの保証対象外となってしまいます。しかしこの「THTマルチコントロールHUB」によるネットワーク化は、当社でサポートすることができるので、この補償問題に対してもカバーすることができます。
なるほど、THTはメーカーにとっても心強いポジションということですね。
関係者やお客様からの評価はいかがですか?
まずIoT環境の自由度がメーカーの仕様に縛られなくなり、理想の環境を実現しやすくなりました。工事を行う施工者も構成が理解しやすくなり、設定も簡単になったため、結果として設計・開発・工事費も削減することが可能です。また、お客様に合わせてカスタマイズもできることも評価を得ており、IoT環境におけるスタンダード装置になると確信しています。
ありがとうございました。 お客様の理想を実現するために、機器そのものの仕様問題から解決する。 これは普通の工事業者ではできないことですね。
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